別居中の夫婦の心配事と言えば、相手の浮気ではないでしょうか。お互いの目が届かない生活になるので、いつどこで誰と会っているのか分かりません。もし別居中に相手の浮気が発覚し、離婚した場合、慰謝料を請求することができるのでしょうか。
<別居の理由による>
別居には色々な理由があります。お互いの意思に反しての別居もあります。代表的なものが、仕事の都合です。転勤による単身赴任、海外への赴任などは珍しい話ではありません。家を購入したが子供が転向したくないなどで、どちらかが引っ越しせず残ったりという事情もあります。これは、本来は一緒に生活したいが、事情により別居しているケースになります。つまり、離婚を前提としていない別居です。この状態で、もしどちらかが浮気をし離婚へと至った場合は、慰謝料を請求する十分な理由になります。
逆に、夫婦生活が上手くいかない、喧嘩をしどちらかが家を出て行ったなどの理由での別居の場合はどうでしょう。これは、将来的に離婚をすることが前提になっているとみなされます。その状態で浮気をしたとしても、すでに婚姻関係は破たんしているとみなされるため、慰謝料の請求は難しくなります。
婚姻関係が破たんしているかどうかは、客観的に判断が難しいかもしれません。別居生活が長かったり、お互い長らく会っていないなどの事実があれば、破たんしていると見なされるでしょう。
<意図して浮気させる人もいる>
世の中には、別居中の隙を狙い、あえて浮気させようとする人もいます。例えば、その人の恋愛感情を持ち、何とか別れさせて自分と一緒になってほしい。そう思った人が、別れさせようとするために浮気させることもあります。そんな時に頼られるのが、別れさせ屋です。夫婦やカップルを別れさせてほしいという相談を受け、別れさせ工作を仕掛けて、ターゲットを別れさせるという仕事をしています。
横やりをいれようとした第三者が依頼するケースが多いのですが、中には夫婦やカップルの当事者が自ら依頼することもあるようです。意図して浮気をさせ、離婚し慰謝料を取ろうと考える、よこしまな考えを持つ人もいるので、気をつけなければなりません。